2023-11-03
2023-10-09
洋書案内6:The Wall 壁の向こう
何年か前に読んだ本を紹介します。パキスタン出身の作家カミーラ・シャムジーがツイッターで紹介していたので、興味を持って読みました。
The Wall by William Sutcliffe
(Bloomsbury Childrens Books, 2018)
イスラエルの少年ジョシュアは、ある日、廃墟となった家の床に掘られた穴を見つけた。その穴を降りると、その先にどこまでもトンネルが続いていて、たどっていくと、壁の向こうのパレスチナ側に出てしまう。そこで出会ったパレスチナ人の少女および彼女の家族との心温まる交流とその後の悲しい別れを描いた物語。結末に胸が締め付けられ、遠い日本から彼の地の平和を願わずにはいられない。
ウィリアム・サトクリフはイギリスの作家。本作が初のティーン向け小説。邦訳書に『インドかよ!』(ヴィレッジブックス)がある。
2023-09-29
いそしぎをめぐる勘違い
『いそしぎ』っていう映画ありますよね。
わたし、恥ずかしいことにあのタイトルを「ゆうなぎ」とか「とおあさ」の類の、海辺の状況もしくは情景を表す言葉だと長いこと思い込んでいました。「いそしぎ」、なんとなく趣のある響きではありませんか。映画は観ていないし、原題を知らなかったし、この言葉はほとんど意識に上ることもなく、それゆえ意味を調べることもなく時は過ぎ。
先日、日本野鳥の会の方にお会いしたとき、鳥の名前がタイトルになっている映画は珍しいという話になって、いそしぎはシギの一種だとようやく理解しました。わかった瞬間、今までなぜ気づかなかったのかと、恥ずかしくなりました。鳥は嫌いじゃなくて、何年か前に谷津干潟でタカアシシギのかわいらしい姿を見つけたときは、おおはしゃぎしていたのに。
「イソシギ」だったら勘違いしなかったでしょうが、カタカナ表記では鳥の一生を追ったネイチャードキュメンタリーになってしまいますしね。一度映画を観なければと思いますが、メロドラマよりはむしろイソシギを見てみたい。日本でも九州以北で見られるそうです。ちなみに原題はThe Sandpiperです。
2023-09-13
私の翻訳初仕事
ネットを探っていて、掘り出し物が見つかりました。
大学時代に部活でクラシックギターに親しんだ関係で、ほんの少しだけ翻訳のお手伝いをした雑誌『ギター古典ノ薫リ』です。大学を出たばかりのまだういういしかった頃のことで、なつかしすぎます。ボランティア的な仕事で報酬をいただいたかどうか忘れてしまいましたが、自分の名前がはじめて活字になった翻訳仕事なのは間違いありません。
雑誌は引越しを繰り返すうちにどこかで処分してしまっていて、40年も経ってからそのPDF版に出会えるとは思ってもみませんでした。翻訳の経験も浅くきっと下手なので、恥ずかしくて読み返す気にはなれませんが、記念にファイルをダウンロードしました。デジタル化してくださった方、ありがとうございました。
ギター古典ノ薫リ |