毎日朝一番にしていること、静かめの音楽(3年前からほぼ毎朝同じCD)をかけて短い日記を書いたあと、本を音読します。そうすると、ぼーっとしている頭に少しずつ血が巡ってきます。今読んでいるのは串田孫一『若き日の山』(山と渓谷社)。エッセイが多いですが、小説も読みます。岩波文庫の日本児童文学名作集(上)に入っている巌谷小波の『こがね丸』なんか、リズムがよくて勢いがあるし、夏目漱石の『吾輩は猫である』や『坊っちゃん』も声に出して読むのが楽しかったです。
音読を始めたのは10年ほど前、毎朝の習慣にするようになってほぼ5年。思いがけない恩恵として、翻訳をしているときなど、頭の奧に埋もれていてなかなか出てこない日本語の単語が、以前よりだいぶすんなり出てくるようになりました。忙しいときはこの日課を省くこともありますが、もはややめられない習慣となりました。