【原題】The Adventures of a South Pole Pig: A novel of snow and courage
【仮題】子ブタのフローラ、南極へ行く
【作者】文:Chris Kurtz 絵:Jennifer Black Reinhardt
【出版社】2015年リプリント版HMH Books for Young Readers(初版 Houghton Mifflin Harcourt)
【刊行時期】2013年2月
【著作権】文:2013年 Chris Kurtz 絵:2013年 Jennifer Black Reinhardt
【ページ数】ペーパーバック278ページ
【ジャンル】児童文学/冒険/動物(対象:10~12歳向け)
作者について
カーネギー・メロン大学でイラストを学んだのち、イラストレーターとして活動している。絵本、カレンダー、カードなど、多方面で活躍中。
*本書の主人公フローラを描く過程を動画で紹介していらっしゃいます。
あらすじ
航海の途中、フローラは、船内のねずみを退治するために連れてこられた猫のソフィアと協力して、ねずみを一網打尽にしてみんなの注目を浴びる。船が南極大陸にさしかかったときには、船が氷山にぶつかって船体に穴があき、自分もおぼれかけながら、溺れかけてぐったりしていた船長を助ける。
乗員たちは救命ボートで岸にたどり着くが、船とともに食糧も沈んでしまったため、遠く離れた補給基地から急ごしらえのそりで食糧を運んでくることになった。フローラもその一行についていき、途中で力つきた老犬オスカーに代役としてそりを引かせてもらうことになった。フローラはついに念願かない、そりを引いて得意満面で意気揚々と帰ってくる。フローラは船長からも乗員からも感謝され、犬ぞり隊の犬たちからも一目置かれるようになる。
やがて一行は近くを通りかかった船に救助され、港に帰る船の甲板で、フローラはつぎの冒険に思いをはせるのだった。
解説
ベーコンにされるはずだったフローラが努力することで運命を変えていく様子からは、諦めないことの大切さを学べます。
線画の挿絵も動物たちが表情豊かで愛らしく、魅了されます。
幼い子供でも夢中で読めそうな話ですが、船やそりの構造など難しい単語が出てくるからか、原書は10~12歳向けとなっています。
すてきな話なので、ぜひ日本でも出版していただけたらと思います。訳稿もあります。